シグブラ
第72回:新春の大阪ブラブラ

新春の大阪ブラブラ

January 18, 2016

久しぶりに大阪を歩いた。新年早々に羽田から伊丹に飛び、空港のある街をブラブラとしてから在来線で大阪中心部へとやってきた。いつもと同じく特に目的があるわけでもなく、最近は京都や奈良、神戸に向かう際に通過する街となっていたので、なんとなく大阪を訪れてみたのだ。

ターミナル駅手前で在来線を降りて線路沿いを歩く。まずは高いところから街を眺めようと展望台のあるビルを目指す。街は年明けとは思えない暖かい空気に包まれていた。SIGMA dp Quattroを入れたバックパックを背負って歩いていると、わずかに汗ばんでくるほどである。

展望台へのチケットを買い、エレベーターとエスカレーターで上階へ向かった。到着した展望台は混雑しているかと思ったが、人がほとんどいなくて拍子抜けした。これなら静かに街を眺められそうだ。

屋外の展望台に出る。風がわずかにあるものの寒くはなかった。眼下に広がる街の地形を、iPhoneのマップアプリと照らし合わせて楽しむ。自分の勘と実際の差異を修正するこの作業が街歩きには欠かせない。特に発展著しい街では重要である。

屋内に戻る。先ほどまで静かだったフロアが少しだけ賑わいをみせていた。ビールを飲みながら景色を楽しむカップルや、海外から来たグループの観光客などで、寂しかったフロアがなんとなく華やかな印象になった。辺りを満たす緩く暖かい空気は正月独特のものだ。

ブラブラと歩いて通天閣にやってきた。すっかりと観光地化して串カツ店などが呼び込みをしているのには驚いた。昔のアヤシイ雰囲気がなくなったのは残念だが、どこも商売繁盛のようである。素晴らしい。せっかくなのでキレイになったタワーに登ってみることに。

延々と続く土産物コーナーをようやく通り過ぎ、長閑なエレベーターに乗って展望フロアに着くとそこも土産物コーナーであった。さすが大阪。少々騒々しいので追加料金を払って最上階の屋外にある展望台へ避難する。高度があまりない分、隣接する住宅や施設などがよく見えた。高速脇にあるラブホテルが展望台に向けて「記念にどうぞ!」という看板を掲げているのが微笑ましかった。

パラパラと小雨が降る中、広い公園を抜ける。この辺りもキレイになって以前の面影も僅かしか残っていない。コーヒーを飲みたかったが、公園内のオシャレなカフェは雨から逃れてきたファミリーで満席だ。仕方ないので日本で一番高いビルの展望台に行くことにしよう。

先ほどの長閑なエレベーターと違い、静かで高速なエレベーターで日本で一番高いビルの展望台に立った。小雨だが眺望は抜群だ。さすが日本一高いビルである。グルリとフロアを一周して大阪を見下ろした。カフェもなかなか居心地がよく、しばらくコーヒーを片手にのんびりとした時間を過ごす。「暖かくなったらまた大阪をブラブラするのもいいな」と思いながらコーヒーを飲み干し、エレベーターで展望台をあとにした。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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