シグブラ
第77回:温暖な瀬戸内近郊ブラブラ

温暖な瀬戸内近郊ブラブラ

March 24, 2016

3月中旬に、広島から四国に渡って神戸に行くというロケに出た。またまた自動車メーカーからの依頼の撮影でだ。フルサイズ一眼レフ、ミラーレス一眼、三脚、数多くのシグマレンズとともに、今回はSIGMA dp0 Quattroを携行してシグブラ用カメラとした。久しぶりに訪れた中国・四国地方は温暖でとても春めいていた。

数日のロケなら身軽だが、一週間のロケとなると荷物も多い。まずは着替え等身の回りのものが必要になるし、撮影用機材もバックアップを含めて大量になる。もちろん確認およびバックアップ用のノートパソコンと外付けハードディスクドライブも必要だ。デリケートなものばかりなので、それらを収納するバッグもしっかりとしたものが必須になる。今回は移動手段がクルマなので比較的ラクだが、荷物はできる限りコンパクトにしたい。パッキングにもノウハウが要求されるのだ。夜明け前からクルマにそれらの機材を積み込み、厳島神社で迎えた朝はとても清々しかった。

旅先で周囲の状況を把握するには高台に登るといい。その土地の起伏が手に取るようにわかり、どこに何があるか一目瞭然だからだ。タイミングがいいと朝焼けや夕景が楽しめる。美しい光景に出会うと時間も忘れてつい長居をしてしまう。春になり暖かくなってきたので、日が暮れるまで景色を眺めていても寒くないのがいい。

地方都市の港が好きだ。だいたいオープンでブラリと入ることができる場所が多いからだ。この時も日没を待つ間、防波堤の先っぽまでブラブラとSIGMA dp0 Quattroを持って歩く。先端に釣り人がいたが、釣果はあまりよくないようであった。港を通り過ぎる風が生温い。

四国というと「うどん」であるが、このロケでは数回食べるチャンスに恵まれた。といってもきちんとしたセルフ式うどんを食べられたのは一回のみ。芳醇な出し汁と腰のある麺を撮影の合間に楽しむことができた。できればもっと様々な店で食べ比べてみたいものである。

島々を橋で渡り歩いたが、小豆島にはフェリーで上陸した。船、という乗り物は東京で暮らしているとなかなか乗る機会がない。人によっては飛行機より乗るチャンスが少ないかもしれないだろう。自分はたびたび乗る機会に恵まれるが、いつもはブラブラ歩きが多いためカーフェリーは久しぶりであった。

旅の醍醐味は、人、移動、景色、食、宿などと様々である。日本はどこに行ってもそれらを快適かつ安全に味わえる。いろいろなところをブラブラするたびに、新しい発見があり、さらに旅を続けたくなる。そしてカメラのシャッターを切りたくなるのだ。

ロケという性格上、スケジュールに則って旅が続けられる。以前も書いたが、いい光景に出会っても進行上、通り過ぎなければいけないことがある。また再び訪れることが叶うといいな、と思いながら移動を続けるのだが、この先どれくらいの時間が残されているのだろうか、本当にブラブラと写真を撮りに来ることはあるのだろうか、などと春の瀬戸内で考えた。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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