シグブラ
第79回:辺境の街・町田ブラブラ

辺境の街・町田ブラブラ

April 20, 2016

近ごろ町田をよく訪れる。通って撮影している多摩丘陵への起点でもあるし、黒川のシグマに立ち寄った後に足が向くことも多い。れっきとした東京都の街なのだが、ほとんどの人が神奈川県に属すると思っているようだ。小田急線の町田駅で降りてターミナルに出ると、神奈川中央交通のバスがひっきりなしに走っている。この光景を見ると「やはり神奈川県なのか?」と思うのも無理はない。そんな街を午後からブラブラと歩いてみた。

町田は大型カメラ量販店があるし、なかなかおいしいレストランやバーも多い。昔ながらのスタイルの店も現存しており、路地から路地へと歩くのが楽しい。昼も夜も多くの人が行き交うので意外と賑やかな街だ。

近頃は古着屋が注目されていて、それらを訪ね歩く若者が増えている。自分も撮影の行き帰りに店を覗いてみるのだが、クオリティもプライスも納得のいくもので、ついつい何軒かハシゴしてしまう。

ポケットの多いデッドストックのアーミージャケットは、撮影にも役立つのでジックリと品定めしてしまうことが多い。またコンディションのいい欲しかったテーラードジャケットを発見してサイフと相談することも。

数軒古着屋を冷やかしていると、日本に一時帰国中のニューヨーク在住の友人からメールが届いた。何通かやり取りをしているうちに町田で撮影がてら飲むことになった。

1時間ほどブラブラしたのち、その友人を駅前でピックアップ。開口一番「町田って東京?」と聞かれて、苦笑してしまった。彼はもう30年ほど向こうで暮らしているので無理もないが、この町田の微妙な存在感がなんとも言えない。町田が初めての彼を連れていろいろ撮影する。駅前の雑踏から川沿いにあるホテル街、昭和の雰囲気が色濃く残るアーケードを撮り歩いた。新しいものと古いもの、東京と神奈川の境目が面白かった。

特に古いアーケードは昔ながらの店が多くていい。規模はさほど大きくないのだが、惣菜店や世界各国の料理店、バーなどがズラリと並んでいる。ここは夜が面白いのだ。勝手口からある店を覗くと仕込み中の食材が山積みになっていた。実にうまそうである。

そうこうしているうちに日が傾いてきた。撮影は早仕舞いして、お気に入りの馬肉屋で一杯やろうということになった。町田に来たらほぼ毎回のように訪れる店なのだが、ここの桜肉は実にうまいのである。友人と舌鼓を打っていると、シグマの山木社長からメッセージが来た。「その近くにいい居酒屋がありますよ」と。今晩はブラブラ飲みが数軒続きそうな気配だ。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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