シグブラ
第88回:ズームレンズ3本持って姫路ブラブラ

ズームレンズ3本持って姫路ブラブラ

September 14, 2016

神戸の安宿で目を覚まし、熱いコーヒーを飲みながらどこに行こうか考える。とりあえず駅に向かおうとエアコンの効いた建物から外に出ると、厳しい残暑と蝉の声が身体を包み込んだ。観光客に逆らうように歩き、適当に選んだはじめて乗る列車のシートに収まるとすでに身体は汗だくである。さて、これから一時間ちょっと鉄道の旅だ。

終着駅に着いた。海と川に近い小さな駅だ。コンビニエンスストアで冷たい水を買って、SIGMA sd Quattroを手にブラブラと歩き出す。空には少しアヤシイ雲が浮かんでいるが雨の心配はなさそうだ。古い建物が残る狭い路地を抜けると河原に出た。湿り気を帯びた風が吹いていた。

土手を降り小さな水路沿いに歩いていくと、目を引くレトロな建物が視界に入ってきた。どうやら昔、銀行だった建物らしい。しっかりとした石造りの姿は、周囲の街並みからくっきりと分離して見えてとても美しかった。先頃まで洋品店だったようだが、現在は借り主募集中の札がかかっていた。

そのまま歩を進めると商店街のメイン部分に差しかかった。いくつかの店は営業中で、完全なシャッター街というわけではなさそうだ。しかしビリビリに破れたアーケードが迫力である。これでは雨が降ったら傘が必要だろう。もちろん直射日光も防げないので、路面もアツアツ状態になっていた。

ブラブラとあちこち歩くうちに、この街はとても魅力的だということがわかってきた。クラシックでもあり和洋折衷でもあり、小京都っぽくもある。街角にときおり覗く品のある光景もとても気に入った。また訪れたい、そんな気にさせてくれた。

再び水路沿いに川に向かって歩く。途中、船溜まりを撮影していると、地元の男子高校生たちが元気よく笑いながら自転車で通り過ぎて行った。クラブ活動の帰りであろうか。そのあとを女子高生たちがおしゃべりしながら追いかけていった。

今回はSIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM | Art、SIGMA 50-100mm F1.8 DC HSM | Art、そしてSIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporaryの3本を持参した。どれもSIGMA sd Quattroにフィットし、使い勝手、写りとも満足できるものであった。F1.8通しの2本はズーム全域で明るく、超望遠ズームはカバーする範囲も広いので、旅にはピッタリな構成かもしれないと感じた。

魅力的な水辺のクラシックな街をあとにし姫路駅に着いた。駅から見える改修し終わった城を、SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG OS HSM | Contemporaryで狙ってみる。これだけの超望遠を軽々と手持ちで扱えるのは嬉しい。暑さのため空気がゆらゆらと揺らいでいるのがEVF越しにわかった。接眼部が汗で滲む。もう少しすると秋めいてきて、超望遠レンズでの遠景撮影もクリアに撮れるかな、と思いつつ機材を片付ける。そろそろ空港行きのバスに乗る時間だ。次のブラブラはどこになるのか楽しみである。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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