シグブラ
第89回:高倍率ズームで湾岸ブラブラ

高倍率ズームで湾岸ブラブラ

September 28, 2016

雨続きの東京にようやく青空が戻ってきた。ベッドから飛び起きて、高倍率ズームレンズを装着したSIGMA sd Quattroをバックパックに放り込む。日がどんどん短くなってきているので、急いで家を出て駅に向かう。今回の目的地は東京湾岸である。

昔、東京湾岸一帯がほとんど海の底だった頃(ちょっとオーバーか 笑)、海に隣接したエリアはウォーターフロントブームに沸いていた。バブル真っ只中、ディスコやレストランが倉庫街に突如として現れ、人々が朝まで毎日遊び狂っていた時代があったのだ。付近はまだまだ埋め立てたばかりの荒れ地が多かったが、この土地でこれから何か起こりそうな予感がして、フィルムを詰めたカメラを肩によく撮影に訪れたものだった。

東京ガスの工場だった埠頭は市場の移転問題で揺れている。ほとんど完成した大きな建物はガランとしていて、ポツンとカラーコーンが立っているだけだ。

東京港トンネルと13号地が接続した当時は、よくお台場にハゼ釣りに来たものだった。今は砂浜になっているが、当時は消波ブロックが積まれたお世辞にもきれいとは言えない場所だった記憶がある。クルマの免許を取り立てだったので、広大な未舗装の駐車場で運転の練習を繰り返した。

今日はSIGMA sd QuattroにSIGMA 18-300mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM | Contemporaryだけなのでとても身軽だ。埋立地をあっちこっち歩き回っても全く苦にならない。しかもワイドからテレまで16.6倍ものズーム比で風景を切り取れるのだから頼もしい。

市場の横では東京ガス・ガバナステーションの放散塔がそびえる。その向こうには晴海埠頭越しに汐留のビル群が遠望できた。

移転で揺れる市場の周囲には、なかなか素敵な撮影スポットになりそうな遊歩道が建設中だった。運河沿いにボードウォークが続き、目の前にはドン!とレインボーブリッジが見えるというロケーションだ。ちょっと駅から距離があるが、完成の暁には撮影に来てみようと思う。

築地へと続く環状2号線。先日は人気アイドルグループがプロモーションビデオを撮影して話題になった場所だが、まだ通行することはできない。2020年東京オリンピック/パラリンピックを見据えて工事中なのだが、いつ全面的に開通するのか見当もつかない。

快晴だった空だが徐々に薄い雲がかかってきた。久しぶりの青空もどうやら見納めのようだ。最近本当に天候が安定しない。困ったものである。ゆりかもめで帰ろうか、船で帰ろうか、それともまだブラブラと撮り歩いて帰ろうか。高倍率ズームレンズ1本だとフットワークも軽いので、ちょっと遠回りしてシグブラしていくことにした。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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