シグブラ
第93回:新しい85mm持ってブラブラ

新しい85mm持ってブラブラ

November 24, 2016

待ちに待った新レンズが登場した。そう、SIGMA 85mm F1.4 DG HSM | Art である。ようやくアートラインの望遠単焦点レンズがラインナップされたのだ。これはとても嬉しい。初冬の晴れた休日にさっそく SIGMA sd Quattro に装着して都内に繰り出した。

初冬だというのに強烈な日差しだ。JRの駅を出て少し歩いただけで、着ていたジャケットのボタンを全て開けたほどの暖かさである。公園ではバスケットボールに興じる若者がいたが、彼らはもちろんTシャツとショートパンツ姿だった。

紅葉というと昔は9月下旬から10月いっぱいくらい楽しめたものだが、最近は12月になってようやく木々の葉が赤くなるイメージが強い。しかも色づいたと思ったらすぐ落葉である。この辺りも落ち葉の絨毯を踏みしめることができたが、紅葉の気配すらなかった。

そんなことを思いながら新しい85mmを被写体に向け続ける。APS-Cフォーマットの SIGMA sd Quattro だと127.5mm相当となるが、これが意外とスナップにも向いている長さだと感じた。静かで正確なオートフォーカスも心地よい。近々登場する SIGMA sd Quattro H ならよりオリジナルに近い焦点距離で撮影を楽しめる。

都内をブラブラと徘徊していると、この長さがとても気持ちよくなってくる。特に都心の官庁街は画角とのマッチングがいいように感じた。街の設計と通りの広さに起因するものだと思うが、自分の切り取りたいシーンをすんなりと SIGMA sd Quattro に収めることができた。

このレンズは開放からとてもシャープで、ヌケとコントラストも最高である。もちろん上質なボケ味も堪能できるし、収差も良好に補正されているので、あらゆるシーンで活躍するはずだ。チョイと絞りを繰ってやるとそれらの性能がさらに高まって、驚くほどの写りになるのが実感できる。

85mm単焦点レンズ1本でブラブラと撮り歩くのもなかなか面白い。開放 F1.4 という明るさがあるので、光量の少ないシーンでもシャッターが切れるし、前後のボケを活かした絵作りも可能になってくる。何よりもキレのある描写がたまらないのだ。

フルサイズフォーマットのカメラを持っている人でも、85mmの登場によってシグマのアートライン単焦点レンズで常用画角をほぼカバーできるようになった。自分は35mm、50mm、85mmを基本単焦点としているが、撮影に応じて20mmを加えたり、ズームの12-24mm、24-105mm、コンテンポラリーラインの150-600mmなどを持ち出している。

ブラブラしていると日が傾いてきた。16時過ぎると明るさが弱まり、Foveon タイムもそろそろ終了である(笑)。ようやく見つけた落ち葉を撮影していると、どこからかクリスマスソングが聞こえてきた。もう年末だ。となるとあのカメラもそろそろ登場なのかなあ、と思いつつシャッターを切った。


三井 公一

プロフィール

三井 公一
1966年神奈川県生まれ。
新聞、雑誌カメラマンを経てフリーランスフォトグラファーに。雑誌、広告、Web、ストックフォト、ムービーなどで活躍中。
iPhoneで独自の世界観を持つ写真を撮影、その作品が世界からも注目されているiPhonegrapherでもある。
2010年6月新宿epSITEで個展「iの記憶」を開催。同年10月にはスペインLa Panera Art Centerで開催された「iPhoneografia」に全世界のiPhonegrapherの中から6人のうちの1人として選ばれる。
公式サイトはhttp://www.sasurau.com/
ツイッターは@sasurau

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